続 蒼やのはじまり

空き店舗活用事業　町屋cafe'蒼や開店に至るまで　その③

蒼やをオープンさせるべく、私達スタッフのメニューの試作と青年部の方々の店内改装作業が始まった。
メニューを考案し、試作をするのは、日々台所に立つことを欠かさない私達主婦でも随分と
知恵を絞りながら考え続けた。　蒼やを任される以上はいらっしゃったお客様にがっかりされる
のは嫌だし、注文が入ってから食事をお出しできるまでの時間も限られている。
そして何よりも私達３人が同じ味を出せることが重要だった。


突然ですが、皆さん”塩ひとつまみ”ってどのくらいの量かご存じですか？
私は知らなかったんです。家では分量なんて量った事ないし、塩ひとつまみっていうのは、親指と人差し指でつまむ事だと思ってたんです。
と、ここで既に３人の分量の計り方が違ってくる訳です。ちなみに”塩ひとつまみ”の分量は、親指、人差し指、中指の三本指で塩をつまんだ時の量が正しいそうです。ややこしくなりますが、親指と人差し指の二本指でつまんだ時の量が”塩少々”となります。
小さな間違いと思いきや、このちょっとの差が味の違いを大きく左右するわけなんです。
豆知識でした・・・。

そんなこんなで公民館の調理室をお借りして毎日メニューの考案試作を繰り返し、朝の９時から夕方５時頃まで毎日毎日休みなく食べ続けてました。自分が作っている最中でも、他の２名が仕上がったりすると又それを試食し、そうこうしているうちに、自分が作る料理が完成し、又試食・・・。これが何日も続き、私達の胃腸は悲鳴を上げていました。　この頃は、「こっち出来たから試食お願い」と頼まれると。「わかった。ちょっと待って」と鞄から胃薬を取り出し、それで胃腸に喝を入れてから試食をしていました。　朝ご飯は食べずに公民館に出向き、８時間ぶっ通しでつまみ続け、そして夕方は腹ごなしにジョギングへ行くのですが、これが全然効果がないんです。
全く胃腸が動かないというよりかは、甘いものを食べ続けて舌も疲れ切っていたのかもしれません（苦笑）
大食い選手権出場者の体の構造はいったいどうなっているのか・・・。食べるって意外と大変なものですね。

蒼やオープンまで残り数日で不安を残しながらも、迫りゆくその時が近づいているのでした。